
佐藤優香さん(さとう ゆか)33歳
千葉県佐倉市出身
甲府大使
チームケンズ所属・プレイングコーチ
9歳の時に母親にすすめられて初出場した地元のトライアスロン大会で優勝。続いて出場した全国大会でも優勝を飾りトライアスロンの楽しさを知る。高校進学を機にトライアスロンに本格的に取り組むようになり2010年に開催されたシンガポールユースオリンピックで金メダルを獲得。所属するチームケンズが東京から山梨に拠点を移したことから、2013年に山梨に移住。2015年にはW杯初制覇、2016年に出場したリオデジャネイロオリンピックでは日本勢最高の15位の成績を収めた。2024年に現役を引退し、現在はチームケンズのプレイングコーチを務めている。
リオデジャネイロオリンピック出場!
甲府から挑み続けた日々。


2013年に所属するチームケンズと共に東京から甲府へと拠点を移した佐藤さんは、恵まれた環境の中でひたすら練習を重ね、目標としていたオリンピック代表選手の座を勝ち取りました。2016年、リオデジャネイロオリンピックの舞台に立った時のことは今も鮮明に思い出すことができると佐藤さんは言います。「オリンピックは私の1番の目標でした、つまりそれ以上の事は当時の私には無かったんです。だからオリンピックの舞台に立った時には怖いものは何もなくて、すごく空気が新鮮に感じられ、会場を埋め尽くす観客の声援が私の心に太鼓のように響いていました。オリンピックには、オリンピックに出た人にしか感じることができない雰囲気があると思います。その素晴らしさを体感したあの日のことは忘れられません」と当時を振り返る佐藤さん。その後も活躍を続けましたが近年は持病による体調不良に悩まされる日々が続いたといいます。しかしそんな状態にありながらも、監督やチームメイトをはじめとする関係者のサポートや甲府市民の方々からの応援を受け東京オリンピック出場を目指しました。「体調不良で思うように練習を積むことができず、東京オリンピックは補欠という結果でした。ここで競技人生を終わろうかと思いましたが、終わりきれない自分がいて…。やはりもう一度挑戦したい!と持病と向き合いつつ、パリオリンピックに向けたトレーニングを開始しました。最後の代表選考レースまで出場することができたものの補欠という結果になり、私は引退を決意しました。2024年の日本選手権が私の引退レースになったんですが、その時みなさんに花道を作っていただいて…。スタートの時から「優香ちゃんがんばれ!」「よくやったね!」とたくさんの声援をいただき、その声が私の心の中に鳴り響きました。本当に嬉しかったです」と、佐藤さんは優しい微笑みを浮かべながら話してくれました。
甲府のみなさんとのあたたかなつながりが私の支えに。

選手としていつも目標を掲げ、それに向かってたゆまぬ努力を続けてきた佐藤さんに、強さの秘密を聞いてみました。「私は練習がすごく楽しいので、嫌なことや辛いことがあっても練習をしていると気持ちの切り替えができるんです。この切り替えの早さが私の強みかもしれません。それに甲府に住むようになってから時間の経過と共に、どんどん応援をしてくれる方が増えていくのを感じて、そんな甲府の人々のあたたかさが私を支えてくれました。現役を引退した今でも、ジョギングをしていたり、ジムに行ったりしていると声をかけてもらうことが多いです。甲府は本当に居心地がいい街だなと感じています」と佐藤さん。現在はチームケンズのプレイングコーチとなり、指導者としての道を歩み始めています。「選手を終えてコーチという立場になって、いろいろ気づくことがありました。今まで私は選手の方が大変だと思っていたんですが、コーチになったら、コーチの方が何倍も忙しいことを知り、あらためて監督やマネージャーへの感謝の気持ちがふくらみました。私は現役でやっていたからこそ、コーチとして選手に伝えられることがあると思い、自分の経験を踏まえながら指導をしていきたいと思って指導者になる事を決心しました。」
何事にも感謝の気持ちを忘れずにチャレンジ!甲府大使として甲府の魅力を発信!

コーチとして後進の育成にあたる佐藤さんは、「市民のみなさんにもトライアスロンを楽しんでほしい」と言います。「私が所属するチームケンズでは、『アクアスロン大会in山梨・小瀬』を開催しています。アクアスロンは自転車がなく、水泳とランニングだけの競技なので、トライアスロンを知るきっかけとして、小中学生から大人の方まで楽しく参加していただけると思います。トライアスロンは最後まで何が起きるかわからない、つまり諦めない限り可能性が広がる魅力あるスポーツです。健康にも良いですし、気分転換にもなるので、市民のみなさんも興味を持ったら是非チャレンジしてみてください」と、トライアスロンが多くの市民の間に広がっていくことを期待している佐藤さん。これから先、何かにチャレンジしていく人に向けて「目標に向かっていく中で、必ず挫折はありますし、もうやりたくない、イヤだ、という気持ちになることもあると思います。でも、その時はまず冷静になって、なんで今、自分はやりたいことができているのか考えてみてください。そこで両親や周りの人への感謝の気持ちを持つことで、自分自身の気持ちが変わり前向きになれると思います。どんな時も、感謝の気持ちだけは絶対に忘れないでください」とエールを送ってくれました。現役を引退してまだ日が浅いので、観光にはあまり出かけていないそうですが、「甲府に来てから昇仙峡に行くようになり、特に紅葉シーズンの美しさには感動しました。両親を招いて一緒に行ったこともあるほど、私は昇仙峡が好きです。これからは温泉にも行きたいです」と笑顔をみせる佐藤さんは、趣味でピアノの演奏をする音楽好きな一面もある感性豊かなアスリートです。これからの抱負として「甲府大使として、アスリート目線で甲府の魅力を発信していきたいです!」と話す表情には、希望に満ちた輝きがありました。


