アスリート目線で見た甲府市の魅力【前編】

佐藤優香さん(さとう ゆか)33歳
千葉県佐倉市出身

甲府大使
チームケンズ所属・プレイングコーチ

9歳の時に母親にすすめられて初出場した地元のトライアスロン大会で優勝。続いて出場した全国大会でも優勝を飾りトライアスロンの楽しさを知る。高校進学を機にトライアスロンに本格的に取り組むようになり2010年に開催されたシンガポールユースオリンピックで金メダルを獲得。所属するチームケンズが東京から山梨に拠点を移したことから、2013年に山梨に移住。2015年にはW杯初制覇、2016年に出場したリオデジャネイロオリンピックでは日本勢最高の15位の成績を収めた。2024年に現役を引退し、現在はチームケンズのプレイングコーチを務めている。

未知なる世界への挑戦!9歳の時、トライアスロンというスポーツに出会った。

3歳の頃から水泳を始め、小学生になると地域のマラソン大会にも出場するなど、幼い頃からスポーツが好きで、何でも1番にならないと気がすまないほど負けず嫌いだったという佐藤さん。そんな佐藤さんがトライアスロンに出会ったのは9歳の時でした。
「トライアスロンに興味を持っていた母にすすめられて地元の大会に出場し、そこで優勝したことが私とトライアスロンの出会いであり、競技人生を始めるきっかけになりました。水泳も走ることも得意でしたが自転車競技は経験がなかったので、他の選手はマウンテンバイクで出ているのに、私ひとりだけママチャリだったんです(笑)」その直後に出場した全国大会でも見事優勝を飾った佐藤さん。「全国大会前にマウンテンバイクを買ってもらったんですが、全国レベルの選手はみんなロードレーサーに乗っていました(笑)。当時は選手がどんな自転車に乗っているのかも知らないくらい私にとってトライアスロンは未知なる世界でした。でも私はみんなと自転車が違うことなんて、全然気にならなかったです。負けたくない!という強い気持ちでやっていました。全国優勝できた時、私の頭の中にトライアスロンというスポーツが明確に入ってきた感じがありました。そこから水泳や駅伝など今までやってきたスポーツと並行してトライアスロンにも打ち込むようになったんです」

高校進学を機に、トライアスロンでオリンピックを目指すことを明確に決意。

2000年のシドニーオリンピックで高橋尚子さんが金メダルを獲得したシーンを見たことをきっかけにオリンピック出場という夢を描くようになったという佐藤さん。でもその時はまだトライアスロンか、マラソンか、どの競技でオリンピックを目指すかは決めていなかったといいます。「中学3年で進路を考えている時に、トライアスロンに挑む私の夢を応援してくれる東京の高校に出会いました。私は中学2年の時から当時西東京に拠点があったチームケンズというプロチームに所属していたので、チームの練習と学校が両立できるこの高校に進学することを決め、同時にここから『トライアスロンでオリンピックを目指す』という目標をはっきりと定めました」高校生になった佐藤さんは、西東京にあるチームの寮で10歳以上年上の先輩方と一緒に生活をしながら、トライアスロン漬けの日々を送るようになりました。「高校2年からはジュニアの世界選手権やアジア選手権などの国際大会にも出場し、成績も出るようになっていきました。高校2年の後半からはエリートの方々のレースにも参加するようになり、だんだん自分の競技レベルが上がっていくのが実感できました」。高校卒業後もチームに所属して練習を続けた佐藤さんは、自身が20歳になる2012年に開催されるロンドンオリンピックを目指して最後の選考会まで挑戦しましたが、惜しくも夢に届かず補欠という結果に。「選考会で先輩に惨敗した私は本当に本気でトライアスロンに向き合わなければオリンピックに行けないと痛感し、オフを取らずに練習しますと監督に伝えて、そこから2016年のリオデジャネイロオリンピックに向けての一歩を踏み出したんです」

山梨の自然豊かな最高の練習環境で、本格始動したリオデジャネイロオリンピックへの挑戦!

2013年に所属するチームケンズが西東京から甲府に拠点を移すのを機に、佐藤さんも甲府に移住。初めて甲府に来た時は、「山に囲まれている!」と、東京との風景の違いにまず驚いたと言います。「東京は建物がすごく多いところだったので、車で1時間くらい移動しないと練習に使える上り坂はありませんでした。ですが甲府に来たら盆地の周囲には起伏が激しい道があるので自転車の練習には最適な環境だと感じました。よく練習に利用していた右左口(うばぐち)にある一周10キロのコースは、今でもよく走る私のお気に入りの場所です。リオのバイクコースは急な上り坂がポイントでしたから、山梨の練習環境はリオの対策にとても有効だったと思っています。甲府に拠点を移してからは自転車だけでなく、スイムやランの練習環境にも恵まれ、3種目とも非常に充実した練習ができるようになりました。また、2015年に甲府大使に任命していただいたおかげで、甲府市との距離がグッと近くなり、市民のみなさんからもたくさんのあたたかい応援をいただけるようになったのも嬉しかったです。私はこの甲府市からオリンピックを目指せることを、すごく幸せに感じながら、練習を積み重ねていきました。

【後編】では、リオデジャネイロオリンピック出場の思い出や、佐藤さんが抱くこれからへの思いなどを紹介します。

上部へスクロール